四月上旬。熊野の山にも、桜が点々と咲いている。人の出入りもなさそうな斜面だから、どれも自生なのだろうと思っていた。だが、そうとも限らないらしい。
いまは人が通わなくなった場所でも、かつては山道だったところがある。祠や小さな神社が残っていることもある。そうした場所の近くに、目印のように桜が植えられていても不思議ではない。
三月中旬から咲く山桜もある。あれは、早く咲くと言われるクマノザクラかもしれない。もっとも、近くで見たところで、私には見分けがつかない。クマノザクラは、近年になって新種として記載された野生の桜だという。素人の目に区別が難しいのも当然だろう。
いずれにせよ、四月上旬は、桜と新緑が山を彩る。毎年、この時期が楽しみだ。今年も、シャッターを切った。

